以前、過眠症患者の方の就労座談会を開催した。
過眠症は「ただ眠い」という一言では片付けられない、生活機能全体に影響を及ぼす状態である。十分な睡眠時間を確保しても日中の強い眠気が持続し、注意力や判断力の低下、作業効率の不安定さにつながる。その結果、定時出勤や長時間の集中を前提とした一般的な就労環境とのミスマッチが生じやすい。実際過眠症患者にも、その疾患により、症状の特徴は異なる。なかなかそうした状況を知られる機会が少ないため、患者と社会参加、就労の観点から、今後は独自に調査なども行い、患者の周囲にある課題の社会共有をはかっていければと考えています。
就労困難性の本質は、能力の有無ではなく「安定して発揮できるか」その環境要因も大きいと感じます。
過眠症のある人の眠気「怠けているのではないか」という誤認は、本人の心理的負担をさらに増幅させる。
そうした理解において、睡眠不足の国日本との相性はなかなか厳しいものがあるのではと感じる。「私も眠いのよ」と、同じような眠気と、誤解を受ける。
メディアを通じて知られる過眠症は、どこか、奇異な疾患として、バラエティー色が強い発信をされている印象を受け、医学的な側面から、適切に疾患を知っていただく機会の必要を感じる疾患の1つでもあります。(日本社会と眠気、疾患とスティグマ)
症状をゼロにすることではなく、波を前提とした働き方の設計
短時間勤務や柔軟な始業時間、休憩の取り方の工夫など、環境調整によってパフォーマンスは大きく変わる。また、自己理解と記録を通じて「動ける条件」を可視化することが、再現性のある就労につながる。(偏見を強化しない疾患理解の為の適切な情報、社会疾患教育の重要性)
過眠症と就労の問題は、個人の努力だけで解決されるものではない。社会側が「一定であること」を前提とした働き方を見直し、多様なリズムを許容することが求められているのでないだろうか。(多くの疾患を取り扱ってまいります。統計や、実際のケース、意見や声など、個別にリンクページを設け、わかりやすくお伝えできればと思います。)